染粉そめこ)” の例文
あきらかでびた調子が谷一面に反射して来る真中を、黒い筋が横にうねって動いている。泥炭でいたんを含んだ渓水たにみずは、染粉そめこいたように古びた色になる。この山奥に来て始めて、こんな流を見た。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
売はせぬかと問ますと其様な者はうらぬと云いますそれなら若し其製法でも知ては居ぬかと問ましたら自分は知らぬが自分の親友で居留地三号の二番館に居る同国人が今年未だ四十四五だのに白髪だらけでいつも自分で染粉そめこ
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)