“染桶”の読み方と例文
読み方割合
そめおけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『ははあ。糸を染めておいでなさるのだ。染桶そめおけがあるし、勾欄こうらんから紅葉もみじの木へ、すすぎあげた五色の糸を、懸けつらねて、干してもある。……はて、何とおとなおう。おどろかしてもよくないし』
向こうがわには、おどし谷の部落ぶらくをながめ、だれか渓流けいりゅうにくるのを待っていると、やがて二、三人の少女が染桶そめおけと糸のたばをかかえて、あかるい笑いをかわしながら、川床かわどこりてきたようす。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)