)” の例文
何時イツも、悲しい時に泣きあげて居た、あの声ではなかつた。「をゝ此身は」と思つた時に、自分の顔に触れた袖は袖ではないものであつた。れ原の冬草の、山肌色をしたチヒサな翼であつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)