“枯茅”の読み方と例文
読み方割合
かれかや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは雪中にたぬきの歩いて居る処で、弓張月ゆみはりづきが雲間から照して居る。狸を真中に画いてその前後には枯茅かれかやの如きものに雪の積んだ処があしらつてある。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
地震ないの滝道のかば林の中に、深さ六尺位、広さ五六畳程の竪穴を掘り、その上に半開の唐傘式に木材を組合せ、それに枯茅かれかやいて屋根とした奇々怪々の住居すまい。それが疑問の老翁の隠宅であった。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
あらゆる困難をしのいで、見つけてくれた、繁昌はんじょう音羽おとわ護国寺門前通りのにぎわいから、あまり離れていぬ癖に、ここは、又、常緑の森と、枯茅かれかやの草場にかこまれた、目白台のかたほとりの隠れ家に
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)