松竹まつたけ)” の例文
嵐徳三郎が今度璃寛を襲名するについて、仕打しうち松竹まつたけ合名社から口上役について、徳三郎のもとへ相談に往つたものだ。
電車のせ行く麹町こうじまちの大通りには、松竹まつたけ注目飾しめかざり、鬼灯提灯ほおずきちょうちん引幕ひきまく高張たかはりのぼりや旗のさまざまが、よごれたかわら屋根と、新築した家の生々なまなましい木の板とに対照して、少しの調和もない混乱をば
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
みしめ縄、かど松竹まつたけ
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
興行の事でいつも氏と交渉をしてゐた松竹まつたけ合名社の某氏などは言ひ/\してゐた。
松竹まつたけ合名社に鶴屋南北といふ作者がゐる。家鴨あひるの雌が貴婦人にしては腰が太過ぎるやうに、南北は脚本家としては少し肥え過ぎてゐるやうだが、しかしそれを取回とりかへすだけのいい物を別に持つてゐる。