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杪
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うら
ふりがな文庫
“
杪
(
うら
)” の例文
唯
(
ただ
)
杉
(
すぎ
)
や
竹
(
たけ
)
の
杪
(
うら
)
に、
寂
(
さび
)
しい
日影
(
ひかげ
)
が
漂
(
ただよ
)
つてゐる。
日影
(
ひかげ
)
が、——それも
次第
(
しだい
)
に
薄
(
うす
)
れて
來
(
く
)
る。もう
杉
(
すぎ
)
や
竹
(
たけ
)
も
見
(
み
)
えない。おれは
其處
(
そこ
)
に
倒
(
たふ
)
れた
儘
(
まま
)
、
深
(
ふか
)
い
靜
(
しづ
)
かさに包まれてゐる。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ただ胸が冷たくなると、一層あたりがしんとしてしまった。ああ、何と云う静かさだろう。この
山陰
(
やまかげ
)
の藪の空には、小鳥一羽
囀
(
さえず
)
りに来ない。ただ杉や竹の
杪
(
うら
)
に、寂しい日影が
漂
(
ただよ
)
っている。
藪の中
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
杪
漢検1級
部首:⽊
8画
“杪”を含む語句
杪冬
杪欏
春杪
杪枯
樹杪
歳杪