“杖（シュトック）” の例文

カチカチに凍りついた雪を踏みしめて、サック、サック、一足ごとに杖（シュトック）をついて、星明りに蒼く光る雪の斜面にかかった時、曾（かつ）て覚えない緊張した気持ちになった。

スウィス日記 (新字新仮名) ／ 辻村伊助(著)

カチカチに凍りついた雪を踏みしめて、サック、サック、一足ごとに杖（シュトック）をついて、星明かりに青く光る雪の斜面にかかった時、かつて覚えない緊張した気持ちになった。

登山の朝 (新字新仮名) ／ 辻村伊助(著)

烟（けむり）をあげて、湯滝のようにどっと崩れ落ちるのを認めた、が、それは一瞬間で、もうその時、私達はアヴァランシュの上に乗っていたのである、夢中で杖（シュトック）を打ち込んだまま足を下にして

スウィス日記 (新字新仮名) ／ 辻村伊助(著)

占めた！　助かった！　と思うと同時に、また空を切って、私の身体はつぶてのようにほうり出された、その時夢中に握っていた杖（シュトック）が、何ものにかもぎ取られてしまったのを覚えている。……。

スウィス日記 (新字新仮名) ／ 辻村伊助(著)

“杖”の解説

杖（つえ）は、体を支え、歩行の助けとするために用いられる細長くまっすぐな、手で持つのに適した道具。長くて自分の腰の高さ程度のもので、木製、竹製である場合が多い。稀に象牙や金属で作られることもある。杖は権威の象徴とされたほか、蛇や獣を追い払う道具さらに武器としても使われた。また、白杖は視覚障害者の安全の確保のためにも用いられる。
(出典:Wikipedia)

杖	漢検準1級 部首:⽊ 7画