“无言(むごん)” の例文
これはもし行者にことばをかけ、行者あやまつてことばをいだせば行破(やぶ)れたるゆゑ、はじめより行(ぎやう)をしなほすゆゑ也。又无言(むごん)の行はせざるもあり。
このゆゑに此束(たば)ねたる稿(わら)は帯(おび)にはさみてはなたず。また行(ぎやう)の中は无言(むごん)にて一言(ひとこと)もいはず、又母のほか妻たりとも女の手より物をとらず、精進潔斎(しやうじんけつさい)は勿論(もちろん)也。
かゝる僧なれば年毎(としごと)に寒念仏(かんねんぶつ)の行(ぎやう)をつとめ、无言(むごん)はせざるゆゑ夜毎(よごと)に念仏して鉦(かね)打(うち)ならし、ものにまゐりしかへるさ二夜に一度はかの橋(はし)に立て年頃おぼれしゝたる者の回向(ゑかう)をなししに