敷藁しきわら)” の例文
フィエソレの獸等に己をその敷藁しきわらとなさせ、若し草木のなほそのふんの中より出づるあらばこれに觸れしむるなかれ 七三—七五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
今日はもうえさをやらんでくれ。それから小使と二人してからだをすっかり洗って呉れ。敷藁しきわらも新らしくしてね。いいか。
フランドン農学校の豚 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
歌うのを、鎖の鳴るのを、敷藁しきわらのさわつくのを
「どうして知ってるって? それはねえ、この間あなたのところへ、うちの番頭さんが寄って昼寝したでしょう。山本さんは帰って来て、あなたの枕が豚小屋の敷藁しきわらよりも汚いって言ってたからよ。座蒲団のないこともその時きいたの」
いろい金雀花えにしだ敷藁しきわら
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
豚は実に永い間、変な顔して、眺めていたが、とうとう頭がくらくらして、いやないやな気分になった。いきなり向うの敷藁しきわらに頭をめてくるっとてしまったのだ。
フランドン農学校の豚 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)