トップ
>
故紙
>
こし
ふりがな文庫
“
故紙
(
こし
)” の例文
道衍の
峻機
(
しゅんき
)
険鋒
(
けんぼう
)
を以て、
徐
(
しずか
)
に幾百年前の
故紙
(
こし
)
に対す、縦説横説、
甚
(
はなは
)
だ
是
(
こ
)
れ容易なり。是れ其の
観
(
み
)
る可き無き
所以
(
ゆえん
)
なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
雨晴れて月
朦朧
(
おぼろ
)
の夜にちび筆の軸を伝つてのみ、そのじくじくした欲情のしたたりを紙にとどめ得た。『雨月』『
春雨
(
はるさめ
)
』の二草紙はいはばその欲情の
血膿
(
ちうみ
)
を
拭
(
ぬぐ
)
つたあとの
故紙
(
こし
)
だ。
上田秋成の晩年
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
(予は
敢
(
あへ
)
て友人とは称せざる可し)
請
(
こ
)
ふ、予が精神的健康を疑ふ事勿れ。然らずんば、予が一生の汚辱を
披瀝
(
ひれき
)
せんとする此遺書の如きも、結局無用の
故紙
(
こし
)
たると何の選ぶ所か
是
(
これ
)
あらん。
開化の殺人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
すべてが一片の
故紙
(
こし
)
に過ぎなくなってしまうでしょう。西郷隆盛は城山で死ななかった。その証拠には、今この上り急行列車の一等室に乗り合せている。このくらい確かな事実はありますまい。
西郷隆盛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“故紙”の意味
《名詞》
使用済みの不用となった紙。
反古。
(出典:Wiktionary)
故
常用漢字
小5
部首:⽁
9画
紙
常用漢字
小2
部首:⽷
10画
“故紙”で始まる語句
故紙堆裏