“血膿”の読み方と例文
読み方割合
ちうみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見ると、その胸や腹は、指で押しても、血膿ちうみにまじった、水がどろりと流れそうに、黄いろくなめらかに、むくんでいる。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
患部は朝ごとに目もあてられぬ斑点はんてんを増して、腫れた所は赤ぐろく耀かがやき、無数といっていいあなからは血膿ちうみを出した。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕は全く偶然に一年ほど以前に手に入れたものだが、あゝ、之こそ、僕の疑惑を固く包んだ結核を押しつぶして、ドロ/\の血膿ちうみを胸の中に氾濫させたものなのだ。