“ちうみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
血膿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには額の穴から血膿ちうみを流して倒れている奥村一郎の姿があった。キラキラ光る拳銃ピストルがあった。煙があった。桐の火鉢の五徳ごとくの上に、なかば湯をこぼした鉄瓶があった。
灰神楽 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
雨晴れて月朦朧おぼろの夜にちび筆の軸を伝つてのみ、そのじくじくした欲情のしたたりを紙にとどめ得た。『雨月』『春雨はるさめ』の二草紙はいはばその欲情の血膿ちうみぬぐつたあとの故紙こしだ。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
中から血膿ちうみが顔を出しているのを見て気味の悪い思いをした記憶がある。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)