揷頭かざし)” の例文
一首の意は、古人も亦、今の吾のように、三輪山の檜原に入来いりきて、揷頭かざしを折っただろう、というので、品佳く情味ある歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
死出しで」の揷頭かざしと、いついつもあえかの花を編む「いのち」。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
揷頭かざしあたへし子もあれど
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
「梅の花いまさかりなり思ふどち揷頭かざしにしてな今さかりなり」(巻五・八二〇)という歌を参考とすることが出来る。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
一首の意は、今日は御所に仕え申す人達も、おひまであろうか、梅花を揷頭かざしにして、此処の野に集っていられる、というので、長閑のどかな光景の歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)