拠所よりどころ)” の例文
旧字:據所
少なくも記録に拠所よりどころがなく、顔などは面長おもながであったか、丸顔まるがおか、また肥えていたか、せていたか、そういうことが一切分らんのでした。
それに何かの拠所よりどころでもあったかして、この夜の彦兵衛の仕事にはぐっと念が入り、あのとおり近江屋から神田の代地、そこから正覚橋の向うへまでお艶を尾けて、引続き藤吉を先頭に
愛宕山は七高山の一として修験の大修行場で、本尊は雷神らいじんにせよ素盞嗚尊すさのおのみことにせよ破旡神はむじんにせよ、いずれもあらい神で、この頃は既に勝軍地蔵を本宮とし、奥の院は太郎坊、天狗様の拠所よりどころであった。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それから、よろいですが、これはばくとしてほとんど拠所よりどころがありません。大和やまと河内地方へ行けば、何処どこにも楠公の遺物と称するものはいくらもあるけれども、一つも確証のあるものはない。