押付おッつ)” の例文
真暗まっくらですから。)が、仕方がない、押付おッつけ仕事の安普請で、間取りに無理がありますから、玄関の次が暗いのです。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何うか刀が出るだろうと思うんだが、出ねえまでもお前を連れてッて詫ことをしなけりゃア己が押付おッつかねえんだから、死ぬのはめておくれ、そう泣いてたッていけねえ、気をしっかりしねえ
あたかもきたるものを愛するごとく、起きると着物を着更きかえさせる。抱いて風車かざぐるまを見せるやら、懐中ふところへ入れて小さな乳を押付おッつけるやら、枕をならべて寝てみるやら、余所目よそめにはまるで狂気きちがい
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うしろ振返ふりけえり/\行く………見ろよ…………あゝ誰かでけえ馬ア引出しやアがって、馬の蔭で見えなくなった、馬を田のくろ押付おッつけろや…あれまア大え庚申塚こうしんづかが建ったな、れア昔からある石だが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)