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抜手
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ぬきで
と
向岸へ急ぎますと、勇助は泳ぎを知らん
処では有りません至って上手で、
抜手を切って泳ぎながら
私は浅い水を頭の上まで
跳かして相当の深さの所まで来て、そこから先生を
目標に
抜手を切った。すると先生は昨日と違って、一種の
弧線を
描いて、妙な方向から岸の方へ帰り始めた。
沼の中へ
逆とんぼうを打って
陥りましたが、此の車夫は泳ぎを心得て居ると見え、
抜手を切って岸辺へ泳ぎ附くを、又作が一生懸命に車の
簀蓋を取って、車夫の頭を
狙い打たんと身構えをしました。