手縄てなわ)” の例文
そして、鵜が四五ひきの魚をのどに入れたと思うころを見はからって、鵜匠は手縄てなわいて舟に曳き寄せ、ぐいとその喉を絞ってうおるのであった。
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
捕手の列の中には、乱闘にまぎれて山手組同様な無頼者あぶれものと睨まれたこんがらとせいたかが、無残や、手縄てなわ十手囲いとなって引ッ立てられて行ったのである。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)