“手答”の読み方と例文
読み方割合
てごたえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肉の足らぬ細面ほそおもてに予期のじょうみなぎらして、重きに過ぐる唇の、ぐうかを疑がいつつも、手答てごたえのあれかしと念ずる様子である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とそのまま乱暴に引上げようとすると、少しく水を放れたのが、柔かに伸びそうな手答てごたえがあった。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其翌晩、妻が雨戸をしめに行くと、今度は北の戸袋に居た。妻がまたけたゝましく呼んだ。往って繰り残しの雨戸でそっと当って見ると、確にやわらかなものゝ手答てごたえがする。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)