手技てわざ)” の例文
すべては手仕事であり、家内工藝であります。仕事を見ていますと、その手技てわざの早いのには驚かされます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
供養のために、初路さんの手技てわざたたえようと、それで、「糸塚」という記念の碑を。」
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
庄内や最上地方にかけては刺子着さしこぎの美しいのが見られます。袖細そでぼそのや袖無そでなしのや形は様々でありますが、随分心を入れて刺したのを見かけます。いずれも女の手技てわざであるのは申すまでもありません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
ただそういう手技てわざは、いち早く外来の文化を取入れた都市やその附近には少く、離れた遠い地方に多いということが分ります。それは田舎の方がずっとよく昔を守って習慣を崩さないからであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)