“手弱(たよわ)” の例文
「畜(かれ)をやすくすかしよせて、これをもて頭(かしら)に打被(うちかず)け、力を出して押しふせ給え、手弱(たよわ)くあらばおそらくは逃去らん」と云った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
手弱(たよわ)くあらばおそらくは逃げさらん。よく三七九念じて、よくなし給へと実(まめ)やかに教ふ。庄司三八〇よろこぼひつつ馬を飛ばしてかへりぬ。
石戸(いはと)破(わ)る手力(たぢから)もがも手弱(たよわ)き女(をみな)にしあれば術(すべ)の知(し)らなく 〔巻三・四一九〕 同
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
そのくせに坐(すわ)り丈(ぜい)はなかなかあッて、そして(少女(おとめ)の手弱(たよわ)に似ず)腕首が大層太く、その上に人を見る眼光(めざし)が……眼は脹目縁(はれまぶち)を持ッていながら……、難を言えば、凄い……でもない……やさしくない。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)