“手庇”の読み方と例文
読み方割合
てびさし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汀のお珊は、つまをすらりと足をちょいと踏替えた。奴島田やっこしまだは、洋傘こうもりを畳んでいて、直ぐ目の下を、前髪に手庇てびさしして覗込のぞきこむ。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
源内先生は、堤の高みへ上り手庇てびさしをして、広い萱原かやはらをあちらこちらと眺めながら
老婢は空の陽を手庇てびさしで防ぎながら、仰いで蔦の門扉に眼をやつてゐた。
蔦の門 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)