手布ハンケチ)” の例文
と一時に破れるばかりの拍手と万歳の声が起って、いずれも帽を投げ、手布ハンケチを振ってその首途を祝した。
月世界競争探検 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
しずくするまでもないが、しっとりとする帽子を脱いで、額を手布ハンケチで、ぐい、とぬぐった。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と客がめ立てでもすると、不折氏は顔中を手布ハンケチのやうに皺くちやにして
手布ハンケチを裂いて指先の傷を二たところも結へた。
繰舟で往く家 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)