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懺悔録
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ざんげろく
ふりがな文庫
“
懺悔録
(
ざんげろく
)” の例文
ルソオの
懺悔録
(
ざんげろく
)
のいやらしさは、その懺悔録の相手の、(誰か、まえに書いたかな?)神ではなくて、隣人である、というところに在る。世間が相手である。
思案の敗北
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「
懺悔録
(
ざんげろく
)
」の中でルッソオが告白しているように、私もまた、散々いじめられた
揚句
(
あげく
)
、いじけにいじけて、果てはとうとう盗みをするようにさえなったのだ。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
それから僕は、この
拙
(
つたな
)
い
懺悔録
(
ざんげろく
)
を書き
綴
(
つづ
)
りはじめたのだったが、不思議なことに、どうやらやっと書き終えた今夜は、僕が味わうことの出来る最後の夜らしい。
振動魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
あの頂いたルウソオの
懺悔録
(
ざんげろく
)
の中に、真の幸福は述べられるもので無い、唯感ぜられる、そして述べ得られないだけそれだけよく感ぜられるというところが御座いますね。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
しかし赤裸々の彼自身は
懺悔録
(
ざんげろく
)
の中にも発見出来ない。メリメは告白を嫌った人である。
侏儒の言葉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
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事は前者の『
懺悔録
(
ざんげろく
)
』及び後者の『
恩寵
(
おんちょう
)
溢
(
あふ
)
るるの記』において
明
(
あきら
)
かである。彼らは罪の苦悶の故に心の平安を失いて、悲痛
懊悩
(
おうのう
)
の極、神に向って何故かくも我を苦むるかと呟いたのである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
そうだとすればこの一編は一つの
懺悔録
(
ざんげろく
)
のようなものであるかもしれない。
化け物の進化
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
懺悔録
(
ざんげろく
)
ですのよ。トルストイも随分読んだのよ。そのお
蔭
(
かげ
)
で、私もどうやら
蘇生
(
そせい
)
しそうなの。過去の一切を清算して、新らしい生活を踏み出すつもりなの。先生今までのことは御免なさいね。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
泰西
(
たいせい
)
にボッカーズの『浮世双紙』、ナワール女王の『
懺悔録
(
ざんげろく
)
』等あり。漢土に『飛燕外伝』、『雑事秘』の類あり。近世に至つて『紅楼夢』『金瓶梅』の如き、皆読む者をしてアヂな気を起さしむ。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ルソオの
懺悔録
(
ざんげろく
)
であった。ルソオが、やはり細君の以前の事で、苦汁を嘗めた箇所に突き当り、たまらなくなって来た。私は、Hを信じられなくなったのである。その夜、とうとう吐き出させた。
東京八景:(苦難の或人に贈る)
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
懺
漢検1級
部首:⼼
20画
悔
常用漢字
中学
部首:⼼
9画
録
常用漢字
小4
部首:⾦
16画
“懺悔”で始まる語句
懺悔
懺悔話
懺悔心
懺悔文
懺悔状
懺悔也
懺悔室
懺悔座
懺悔式
懺悔譚