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感應院
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かんおうゐん
徘徊し
廻り/\て
和歌山の平野村と云へる所に
到りける此平野村に
當山派の
修驗感應院といふ
山伏ありしが此人甚だ
世話好にて嘉傳次を
相※に召捕べしと申渡し彼紀州より
持來りし
笈摺には紀州名草郡平野村
感應院の弟子寶澤十四歳と記し所々
血汐に
染し品々を
其方儀感應院の
師恩を
辨へず西國修行に罷り出度由申立
欺きて諸國を
遍歴し
徒黨を集め百姓町人より金銀を
掠取り
衣食住に
侈奢をなしたる
段上を恐ざる
致方重々不屆至極に付獄門申付る