いとほ)” の例文
秋の霜夜の冷えまさりて草野の荒れ行く頃といへば、彼の兎すら自己が毛を咬みて挘りて綿として、風に当てじと手をいとほしむ、それにはかはりて我〻の、纔に一人の子を持ちて人となるまで育てもせず
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)