“悲哀(かなし)” の例文
斯(か)う考(かんが)へると、無限(むげん)に悲哀(かなし)くなつて、たゞ茫然(ぼうぜん)と故國(こゝく)の空(そら)を望(のぞ)んで、そゞろに暗涙(あんるい)を浮(うか)べて居(を)る時(とき)、今迄(いまゝで)默然(もくねん)と深(ふか)き考慮(かんがへ)に沈(しづ)んで居(を)つた櫻木大佐(さくらぎたいさ)は、突然(とつぜん)顏(かほ)を上(あ)げた。
これはやつぱり戯曲作家の悲哀(かなし)さだよ。(笑声)
対話 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)