怪体けたい)” の例文
妙念 (怪体けたいなる微笑を浮べつつ声調きわめてゆるやかに)だんだん赤くなって来た。依志子、もう一度眼をあけて見ないか。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
商売にするふとが暇さえあれば山さ突っぱしるだから怪体けたいだあてばさ。いい人でもいるだんべさ。は、は、は、‥‥。うんすらいてこすに、一押し手を貸すもんだよ
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
芝居を見て泣く奴があるものかい、や、怪体けたいな!
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あなた様、怪体けたいなことをなされますな」
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この鐘も今夜はじめての出るように出来はしたが、性界も知れぬ怪体けたいの女が、胎子と一所に鋳上げた不浄な鐘だ、あのように呻くのがひびいて行ったところには、山頂きの
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
怪体けたいな鼠のおしゃべりめ
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)