快川国師かいせんこくし)” の例文
しかし、長老の快川国師かいせんこくしは、故信玄こしんげんおんにかんじて、断乎だんことして、織田おだの要求をつっぱねたうえに、ひそかに三人をがしてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
恵林寺が夢窓国師むそうこくしの開山であって、信玄の帰依きえの寺であり、柳沢甲斐守の菩提寺ぼだいじであるということ、信長がこの寺を焼いた時、例の快川国師かいせんこくし
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
山門の楼上、正面には、あけ椅子いすり、紫衣金襴しいきんらん袈裟けさをつけた老和尚のすがたが見えた。いうまでもなく一山の長老快川国師かいせんこくしである。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武田信玄以来の名刹めいさつで、昔、織田信長があの寺を攻めてやきうちを試みた時、寺のあるじ快川国師かいせんこくしは楼門の上に登り、火に包まれながら、心頭を滅却すれば火もおのずから涼しといって
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「おまえはそれでよかろうが、師の快川国師かいせんこくしにとって不利だろう。快川のほかにも、一山にはまだ、たくさんな長老、衆僧、稚子ちご、雲水などいるだろうに」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信玄の帰依きえしている快川国師かいせんこくしが住む恵林寺えりんじであった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)