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御府内
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ごふない
ふりがな文庫
“
御府内
(
ごふない
)” の例文
「
御府内
(
ごふない
)
には随分名高い松の木があるようで御座いますがやはりあの首尾の松に
留
(
とど
)
めを刺しますかな。」と答えたのは
鶴屋喜右衛門
(
つるやきうえもん
)
である。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
笠森
(
かさもり
)
のおせんは、
江戸
(
えど
)
一
番
(
ばん
)
の
縹緻佳
(
きりょうよ
)
しだ。おいらが
拙
(
まず
)
い
絵
(
え
)
なんぞに
描
(
か
)
かないでも、
客
(
きゃく
)
は
御府内
(
ごふない
)
の
隅々
(
すみずみ
)
から、
蟻
(
あり
)
のように
寄
(
よ
)
ってくるわな。——いいたくなけりゃ、
聞
(
き
)
かずにいようよ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
いってい、てめえなんざ、
御府内
(
ごふない
)
へつんだす面じゃねえ。ねえ、旦那、気味が悪いじゃありませんか。あッしはね、こいつの面を見ると、きまってその晩、瓢箪の夢を見てうなされるんです
顎十郎捕物帳:05 ねずみ
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「何んといふ馬鹿なことをするんだ、
御府内
(
ごふない
)
の火付けは、
火焙
(
ひあぶ
)
りだぞ」
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いつもならば江戸
御府内
(
ごふない
)
を
湧立
(
わきた
)
ち返らせる
山王大権現
(
さんのうだいごんげん
)
の御祭礼さえ今年は諸事御倹約の
御触
(
おふれ
)
によってまるで火の消えたように
淋
(
さび
)
しく済んでしまうと
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
いつ見ましても
御府内
(
ごふない
)
の御繁昌は豪勢なもので御座いますな。いかがで御座いましょう。どこぞその辺の桟橋へ着けまして二、三人
綺麗
(
きれい
)
なところを呼寄せ久ぶりで先生の美音を
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“御府内”の意味
《名詞》
江戸時代、江戸市中で江戸町奉行が支配した範囲。
(出典:Wiktionary)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
府
常用漢字
小4
部首:⼴
8画
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“御府”で始まる語句
御府外