御女おんむすめ)” の例文
養母の夫人の愛にみがかれて十分な尊敬も受ける院の御女おんむすめともなりえたのである、思い上がった心で東宮の後宮に侍していても
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
当時天子は御涙をのんで、いとしき御女おんむすめの君をもって、胡族えびすの主にめあわせたまい、一時の和親を保って臥薪嘗胆がしんしょうたん、その間に弓馬をみがいたという例もあります。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
スサノヲの命の御所おんもとに參りましたから、その御女おんむすめのスセリひめが出て見ておあいになつて、それから還つて父君に申しますには、「大變りつぱな神樣がおいでになりました」と申されました。
藤原保藤卿の御女おんむすめ、南の方お一人だけがおん傍らに侍っていた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
読経どきょう、祭り、はらいとその道々で御恢復かいふくのことに騒ぎ立っているのも、ただあの人の死の悲しみによってのことではないか、自分も今日の身になっていて、みかど御女おんむすめを妻にしながら
源氏物語:54 蜻蛉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
現代の帝王の御女おんむすめを賜わるといっても、自分はお受けをしなかったはずである、また自分がそれほど愛している妻があるとわかっておいでになって姫宮をおとつがせになることもなかろう
源氏物語:54 蜻蛉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
紫夫人に出産のなかったことは物足らぬお気持ちもしながらまたうれしくお思われにもなるのであったから、まだ少女といってよいほどの身体からだで、その女の大厄たいやくを突破せねばならぬ御女おんむすめのことを
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)