“大厄”の読み方と例文
読み方割合
たいやく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その手紙のつづきには、男の大厄たいやくと言わるる前後の年ごろに達した時は、とりわけその勘弁がなくてはあぶないとは、あの吉左衛門が生前の話にもよく出た。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
なかんずく、男は四十二歳、女は三十三歳をもって大厄たいやくと申しておる。そのはじめはシナにて起こりたることなれども、なにによりてかく定めたりしか明らかならぬ。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
そして時々心細い愚痴っぽい事を言っては余と美代を困らせる。妻はそのころもう身重になっていたので、この五月には初産ういざんという女の大難をひかえている。おまけに十九の大厄たいやくだと言う。
どんぐり (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)