御入おんい)” の例文
世に生業なりはひも数多く候に、優き優き御心根にもふさはしからぬやうの道に御入おんい被成候なされさふらふまでに、世間は鬼々おにおにしく御前様おんまへさまを苦め申候まをしさふらふか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
其処そこで、御簾中ごれんちゅうが、奥へ御入おんいりある資治卿をむかえのため、南御殿みなみごてんの入口までお立出たちいでに成る。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「鎌倉の右大将米友公の御入おんいり」
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
早や、御入おんいらせ下さりませ。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)