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従来
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もとより
香央も
従来ねがふ
因なれば深く疑はず、妻のことばに
従きて、
婚儀ととのひ、両家の
親族氏族、
四九鶴の千とせ、亀の
万代をうたひことぶきけり。
伊勢の
八相可といふ
郷に、
拝志氏の人、世をはやく
嗣に
譲り、
九忌むこともなく
頭おろして、名を
夢然とあらため、
従来身に病さへなくて、
彼此の旅寝を老のたのしみとする。
従来かの家は
二三吉備の
鴨別が
裔にて
家系も正しければ、君が家に
二四因み給ふは
二五果吉祥なるべし。此の事の
就らんは
二六老が願ふ所なり。
二七大人の
御心いかにおぼさんやといふ。