“後幕”の読み方と例文
読み方割合
うしろまく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それも多くの人目をあつめたに違いなかったが、はつ真打綾之助に贈られた高座の後幕うしろまくは、とうてい張りきれぬほどの数であったので、幾枚も幾枚も振りおとして掛けかえた。
竹本綾之助 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
もう少し早く判っていると、後幕うしろまくのぼりでも何するんでしたけれど、今夜が初日じゃあもう間に合いません。せめてハイカラに花環のようなものでも贈ることにしましょうよ。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
まだわかくって見番の札を引いたが、うち抱妓かかえで人に知られた、梅次というのに、何かもよおしのあった節、贔屓ひいきの贈った後幕うしろまくが、染返しの掻巻かいまきにもならないで、長持の底に残ったのを
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)