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往復
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ゆきかえり
ふりがな文庫
“
往復
(
ゆきかえり
)” の例文
独逸語の先生のところへの
往復
(
ゆきかえり
)
、この飾窓の前に立つ十五分ぐらいの時間が、長い間、キャラコさんのひそかな楽しみになっていた。
キャラコさん:09 雁来紅の家
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
恋しい人の縁で荒い
山路
(
やまみち
)
を
往復
(
ゆきかえり
)
することを何とも思わなかった薫は、この時になって宇治という名を聞くことさえいやであるように思った。
源氏物語:54 蜻蛉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
否
(
いいえ
)
、いつも一人で
往復
(
ゆきかえり
)
します時は、馴れて何とも思いませんでございましたけれども、
憗
(
なま
)
じお
連
(
つれ
)
が出来て見ますと、もう
寂
(
さび
)
しくって一人では帰られませんから
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一日の内に東京から
往復
(
ゆきかえり
)
が出来まする事で、追々開けて参りました故、これからは鉄道が日本国中へ蜘蛛の巣を掛けた様になりますそうですが、マア
何
(
ど
)
の位便利になるか知れませんが
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「だって、
往復
(
ゆきかえり
)
共電車ですもの」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
人形町
居廻
(
いまわり
)
から築地辺、居酒屋、
煮染屋
(
にしめや
)
の
出入
(
でいり
)
、
往復
(
ゆきかえり
)
、風を払って
伸
(
の
)
しましたわ、すると大変。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この絵のおかげで、ドイツ語の先生のところへ行く
往復
(
ゆきかえり
)
が、一層楽しいものになった。
キャラコさん:09 雁来紅の家
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
勇士は
轡
(
くつわ
)
の音に目を覚ますとか、美人が
衾
(
ふすま
)
の音に起きませぬよう、そッと抜出して用達しをしてまいり、
往復
(
ゆきかえり
)
何事もなかったのでありまするが、廊下の一方、今小宮山が行った反対の隅の方で
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“往復”の意味
《名詞》
ある場所へ行って元の場所へ帰ること。
手紙のやりとり。
交際。
(出典:Wiktionary)
往
常用漢字
小5
部首:⼻
8画
復
常用漢字
小5
部首:⼻
12画
“往復”で始まる語句
往復振動
往復路
往復葉書
往復震動