“憗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なま37.5%
なまじ37.5%
なまじっ12.5%
なまな12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
万里の波濤を隔てゝ居れば、都度々々書面も送らんが、又なまじいに便りを致せば其の多助と云うものが八歳まで育てられた事ゆえ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
なまじひに、詩のなかに姿をおとすときは、はなはだ書割のとぼしい、間遠まどほな姿の、うそ寒いものばかり。わたしの孤独よ。(おまへはそれに似てゐる)
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
わずかの間も九十九折つづらおりの坂道、けわしい上に、なまじっか石を入れたあとのあるだけに、爪立つまだって飛々とびとびりなければなりませんが、この坂の両方に、五百体千体と申す数ではない。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御心配なさるだろう、云わずに居ても跡で事の分る時もあろうから、なまなか御心配を掛けるよりいっにも云わずに帰ろうと、仏のような心の多助は、なんにも云うまいと思いまして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)