“憗(なまじ)” の例文
憗(なまじ)ひに、詩のなかに姿をおとすときは、はなはだ書割のとぼしい、間遠(まどほ)な姿の、うそ寒いものばかり。わたしの孤独よ。(おまへはそれに似てゐる)
雪 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
「憗(なまじ)他人を交ぜず、自分等夫婦だけで遣る方が却つていゝかも知れぬわ」
憗(なまじ)に賢立(かしこだ)てして我が好みのまゝに作らせんよりは却て可かるべしと思ひしかば、いや、我猶釣の道に昧ければ我が好みを云ふべくもあらず、たゞ此家(こゝ)の品の必ず佳かるべきを知りて来れるものなれば
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)