トップ
>
弟猾
>
オトウカシ
ふりがな文庫
“
弟猾
(
オトウカシ
)” の例文
神武紀に書き残された、
椎根津彦
(
シヒネツヒコ
)
と
弟猾
(
オトウカシ
)
との二人が、香具山の
埴
(
ハニツチ
)
を大和の
代表物
(
モノザネ
)
として、呪する為にとりに行つた話に、其が見られる。
田遊び祭りの概念
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
椎根津彦と
弟猾
(
オトウカシ
)
とが香具山の土を盗んで来て種々の土器を作つて、天神地祇を祭つた条に、「譬はゞ
水沫
(
ミナハ
)
の如く
呪
(
カシ
)
り著くる所あり」
「ほ」・「うら」から「ほがひ」へ
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
弟猾
(
オトウカシ
)
は祖霊の女性なるもの——兄猾との対照から男性と見て来てゐるのは誤りで、当然この伝への出来る訣があるのだ——として、一対のまれびとの形を見せてゐる。
日本文学の発生:――その基礎論――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
敵の邑落を幾つも通らねば行けぬ天
ノ
香山
(
カグヤマ
)
の埴土を盜みに遣るのに、
椎根津彦
(
シヒネツヒコ
)
に弊れた衣に簑笠を著せて、老爺に爲立て、
弟猾
(
オトウカシ
)
に箕を被かせて、老媼の姿に扮せしめたことが出て居る。
国文学の発生(第三稿):まれびとの意義
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
椎根津彦
(
シヒネツヒコ
)
は蓑笠著て老爺、
弟猾
(
オトウカシ
)
は箕をかづいて老媼となつて、
誓約
(
ウケヒ
)
の呪言をして敵地に入り、天
ノ
香山
(
カグヤマ
)
の土を持つて帰り、祭器を作つて呪咀をした(神武紀)。此も常世神の俤であつた。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
香具山の土を、大和の
代表物
(
モノザネ
)
として呪する為に取りに行つたのは、
椎根津彦
(
シヒネツヒコ
)
と
弟猾
(
オトウカシ
)
とでした。弟猾は男の様に考へられて来ましたが、兄猾を兄か姉かとしても、此は、女性の神巫だつたのです。
翁の発生
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
“弟猾”の解説
弟猾(おとうかし)とは、記紀等に伝わる古代日本の人物。『古事記』では弟宇迦斯と表記されている。大和国(奈良県)の宇陀(うだ)の豪族、兄猾(兄宇迦斯、えうかし)の弟。
(出典:Wikipedia)
弟
常用漢字
小2
部首:⼸
7画
猾
漢検1級
部首:⽝
13画
“弟”で始まる語句
弟
弟子
弟妹
弟御
弟子入
弟媛
弟橘媛
弟宇迦斯
弟子達
弟分