床机しやうぎ)” の例文
瓦色かはらいろ薔薇ばらの花、煙のやうな道徳の鼠繪具、瓦色かはらいろ薔薇ばらの花、おまへは寂しさうな古びた床机しやうぎひあがつて、咲き亂れてゐる、夕方の薔薇ばらの花、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
どんどんとそのあとでまた太鼓を打つた。欄干てすりの前に置いた大きい床机しやうぎの上で弁当を開く近在の人もある。和歌山の親類の客を迎へに停車場ていしやばへ行つて居た番頭が真先まつさきになつて七八台の車が着いた。
住吉祭 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)