“広茫”の読み方と例文
読み方割合
こうぼう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広茫こうぼうたる一面の麦畑や、またその麦畑が、上風うわかぜに吹かれてなみのように動いている有様やが、詩の縹渺ひょうびょうするイメージの影で浮き出して来る。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
太陽の光を浴びちょうの群れ飛んでる広茫こうぼうたる地面を四角に切り取っている大きな黒壁の神秘な魅力、それらのものに著者の心はひかれていた。
稲田、福原をあわせて何千石という広茫こうぼうな青田をわたって来るすず風が、絶えず、この僧俗一如いちにょの家庭を清新に洗っていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)