常世つねよ)” の例文
鉢の木ではないのじゃが、蚊にく柴もあるものを、……常世つねよの宿なら、こうなさけなくは扱うまい。……雪の降らぬがせめてもじゃ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雪の暮茶の時頼ときよりに句の常世つねよ
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
法界屋の鉢の木では、梅、桜、松も縁日ものですがね、……近常さんは、名も一字、常世つねよが三ヶの庄をたまわったほどの嬉しさで。
休めともいわずはじめから宿の常世つねよ留守るすらしい、人をめないときめたもののように見える。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やすめともいはずはじめから宿やど常世つねよ留主るすらしい、ひとめないとめたものゝやうにえる。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)