“布被”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬのぶすま50.0%
ぬのおほ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして、奥深い一室の布被ぬのぶすまを引きあけると、そこには、白い羽毛の蒲団ふとんおおわれた卑弥呼が、卑狗の大兄の腕の中で眠っていた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
そうして、剣を引くと、「卑弥呼、卑弥呼。」と呼びながら、部屋の中を馳け廻り、布被ぬのぶすまを引き開けた。玉簾を跳ね上げた。庭園へ飛び下りて、はぎ葉叢はむらたおしつつ広場の方へ馳けて来た。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
白けた絆纏はんてんの浮浪者が出て——「爺さん、しつかりせえよ」と声をかけて片足をかつぎ、黒い布被ぬのおほひのある車へ載せるのであつた。
釜ヶ崎 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)