“岩殿山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いわとのさん50.0%
いわどのやま50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猿橋から大月、大月には岩殿山いわとのさんの城あとがございまして、富士へおいでになるにはそこからわかれる道がございます。それから初狩はつかり、黒野田を通って笹子峠
きのうがかんけだと道で聞いたが、左に見る岩殿山いわとのさんのヒダにはまだ深い雪がいつ消えそうもなく光って見え、往来の樹木の梢には、陽の高くなるまで氷柱つららの花がついていた。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かずこの上は、郡内の岩殿山いわどのやまにひとまず御籠城遊ばし、その上の御思案。そのまにはなお、四散したお味方も馳せ加わりましょうし……
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほどもなく、この人々も、小田原おだわらの人数も、甲州本街道こうしゅうほんかいどう迂回うかいして、岩殿山いわどのやま武田家滅亡たけだけめつぼうのあとをとむらいながら、御岳みたけへ、御岳へ、と近づいていった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)