タムロ)” の例文
この山に九十九谷御座います谷の一つ、いづれの登り口からも離れました處に、下﨟法師のタムロする村が御座います。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
加うるに、陸遜の陣をいて、水路から突き出したのは、玄徳が運の極まるものというべきだ。古語にもいう——叢原ソウゲンヲ包ンデタムロスルハ兵家ノイミ——と。彼はまさにその忌を犯したものだ。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雪高き民家の軒に、夜をとほし 炭火をあげて、兵らタムロ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
シカレドモ将トシテハ、マサニ勇ヲモッテ本トナシ、コレヲ行ウニ智計ヲ以テスベシ。モシ只ニ勇ニ任ズル時ハ、コレ一愚夫ノ敵ノミ。吾イマ大軍ヲ南鄭ナンテイ(漢中)ニタムロシ、卿ガ妙才ヲ観ント欲ス。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)