屈伸くっしん)” の例文
手を猫の手のようにまげて、シュッシュッという合の手と共に、上や下に屈伸くっしんした。歌声が止み、濁った笑い声が、それに取って代った。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
御広間おひろま敷居しきいの内外を争い、御目付部屋おめつけべや御記録ごきろくおもいこがし、艴然ふつぜんとして怒り莞爾かんじとして笑いしその有様ありさまを回想すれば、まさにこれ火打箱ひうちばこすみ屈伸くっしんして一場の夢を見たるのみ。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)