寸断すんだん)” の例文
旧字:寸斷
が、もしこれがところにおいてはどうであろうか、公衆こうしゅうと、新聞紙しんぶんしとはかならずかくのごと監獄バステリヤは、とうに寸断すんだんにしてしまったであろう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
嵐に吹きちる紅葉こうようのくれないを見せ、寸断すんだんされたうわばみの死骸しがいが、バラバラになって大地へ落ちてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
儂思うてここに至れば、血涙けつるい淋漓りんり鉄腸てっちょう寸断すんだん石心せきしん分裂ぶんれつの思い、愛国の情、うたた切なるを覚ゆ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
男子の鉄腸てっちょうもこれがめに寸断すんだんせざるを得ず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)