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寵幸
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ちょうこう
ふりがな文庫
“
寵幸
(
ちょうこう
)” の例文
かつて、白河上皇の
寵幸
(
ちょうこう
)
をうけた身であるという
誇
(
ほこ
)
りが、かの女の心の骨格になっているらしい。すぐ、白河の
御名
(
おんな
)
を口に出す。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二葉亭の家では猫は主人の
寵幸
(
ちょうこう
)
であって児供が
翫弄
(
おもちゃ
)
にするのを許さなかった。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
実際、右衛門にはなんの罪もないのだが、右衛門の
寵幸
(
ちょうこう
)
と今川家の退廃とが同時に起ったので、単純な世人はその前に因果関係があると思ったのである。実際彼は一人の無邪気な少年に過ぎない。
三浦右衛門の最後
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
こうして兵の案内でそぞろ黒木の御所へ登って行く自分を知れば、ほかの妃たちがきっと今夜の自分の
寵幸
(
ちょうこう
)
を
妬
(
ねた
)
ましい眼で眺めるにちがいない。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幼帝近衛は、美福門院の生むところであるから、かの女は、鳥羽の
寵幸
(
ちょうこう
)
に加えて、いまはまた、天皇の御母でもある。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
末の妹の勾当ノ内侍も後宮に入って、あまたな
妃嬪
(
ひひん
)
のうちでさえかがやく
寵幸
(
ちょうこう
)
を身一つにほこっていた。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
召されて、宮中に入り、帝の
寵幸
(
ちょうこう
)
をたまわってから、やがて身は
懐妊
(
かいにん
)
のよろこびを抱いていた。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
寵幸
(
ちょうこう
)
、ただならぬものがあったが、鳥飼の離宮には、ほんの夏の一ときだけしかおいでがないので、南院の七郎という者にいいつけて、平常にも白女の生活を、何くれとなく
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
忘れかねるという想いを率直に忠顕へ洩らしただけのことである。もしこの勾当の内侍がみかどにとって
寵幸
(
ちょうこう
)
もただならぬ
愛妃
(
あいひ
)
であったとしたら、それをねだッた自分はいとも罪深い者になろう。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
寵
漢検準1級
部首:⼧
19画
幸
常用漢字
小3
部首:⼲
8画
“寵”で始まる語句
寵愛
寵
寵姫
寵児
寵臣
寵遇
寵妃
寵者
寵妾
寵用