“愛妃”の読み方と例文
読み方割合
あいひ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
異国の帝王には、この世の宝玉や愛妃あいひへの執念しゅうねん墳墓ふんぼにまでしたがえていったような人もあるが、じぶんは今、臨命にさいして、妻子への未練も、王位や珍宝にたいする妄念も、何ら持ってはいない。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
忘れかねるという想いを率直に忠顕へ洩らしただけのことである。もしこの勾当の内侍がみかどにとって寵幸ちょうこうもただならぬ愛妃あいひであったとしたら、それをねだッた自分はいとも罪深い者になろう。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)