富者ふしゃ)” の例文
しゅん長閑のどかなる、咲く花にさえずる鳥は人工のとても及ばぬものばかりで、富者ふしゃ貧者ひんじゃも共にけて共に喜ぶ権利はことならない
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
料理屋の料理、家庭料理、富者ふしゃの好む料理、貧者の料理、サラリーマン級の料理、都会料理、田舎いなか料理、老人好み、若人わこうど好み、少年少女向き、病人向き……。
味覚馬鹿 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
「めくらが一人死ねば、富者ふしゃが二人できる」
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
富者ふしゃでも貴族でもなかろう。質を置いてでも食おうというのだから、身分の低い人たちであったろう。
いなせな縞の初鰹 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)