容貌みめ)” の例文
女は容貌みめ形ばかりくっても心掛が悪くっては何にもなりませんが、此のお花さんは海も山も備わった、実にんとも云えないい娘で
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
世はあやまりの世なるかも、無き名とり川波かけ衣、ぬれにし袖の相手といふは、桂木一郎とて我が通学せし学校の師なり、東京の人なりとて容貌みめうるはしく、心やさしければ生徒なつきて
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
晝貌は晝もあはれや容貌みめ清きをさなどちゐて草に坐りぬ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
作「なにいやどころではない、貴様の心底を看抜みぬいての上だから、人は容貌みめよりたゞ心じゃ、何しろ命を助けてくれた恩人だから、否応なしで」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
昼貌は昼もあはれや容貌みめ清きをさなどちゐて草に坐りぬ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
だそればかりじゃアない、お前さんのような容貌みめよい女中が、深夜にあんな所に居て、悪者にはずかしめられたらどうするえ、又先刻さっきのように雪に悩んで倒れていて誰も人が来なかったらどうするえ
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)